栂池高原
 〜乗鞍岳
(2487m)

年月日 平成22年8月21日(土)〜23日(月)
天  候 晴れ
ル− ト 
  8月21日 新富観光→大町山岳博物館→青木湖→姫川源流
         →栂池高原→栂池ヒュッテ

  8月22日 栂池ヒュッテ→乗鞍岳→白馬大池→栂池ヒュッテ
  8月23日 栂池ヒュッテ→自然公園→栂池高原→新富観光
参加者  高志山の会    21名
      三河野歩路会  20名



1日目  821日(土)  晴
6時に新富観光バスセンターを予定より10分早く出発した。滑川インターで5名の方と合流し21名の参加者全員が揃った。 交流委員長のOさんより三日間の行程について説明がありました。
K前会長からは三河野歩路会との10年間の交流登山の経過について一覧表で説明があったので、今までの双方の交流についてよく解った。
735分には小谷道の駅で休憩をした。バスの車窓からは北アルプスの山々がきれいに見えた。

大町山岳博物館前(高志山の会員)

850分に大町山岳博物館に着いた。
学芸員の方より館内展示の説明を受けました。
最初は公民館として建てられたが、昭和26年に博物館となったそうです。1階は北アルプスの登山の歴史について、山麓の民具や登山の道具・装備を中心にして時代を追って展示してありました。又ヒマラヤやヨーロッパアルプスなどの日本人の海外登山の足跡の展示もしてありました。そのほか 「風雪のビバーク」の松涛明の遭難に至るまでの詳細な山行記録と死の直前まで綴った手帳が展示されていました。
2階は北アルプスを中心に里山から高山の自然の中で生活する動植物を雷鳥やカモシカを中心に展示してありました

10
時に博物館を出て、バスに乗り簗場駅に下車し、中綱湖より青木湖へ塩の道を約5Kのウォーキングをしました。
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体の石仏を見ながら歩きましたが、それぞれ違った顔の表情で、道行く人を守っているようでした。
道端のスイレン、クズノハナ、ヤマガラシ、キツリフネソウ、ミズヒキソウなど植物の説明を聞きながら、炎天下の暑い中を歩きました。
青木湖の水面は青く、釣りを楽しんでいる人達もいました。
姫川源流を歩くと源流から湧き出る水の神秘さを感じました。
1230分には民宿「はちいち荘」で昼食をし、自家製の野菜料理や岩魚の塩焼きを古代米の御飯で美味しく頂きました。

クズノハナ キツリフネソウ 栂池からゴンドラに乗る

1330分に「はちいち荘」をバスで出発し、栂池高原駅で三河野歩路会の皆さんと予定より早く合流し、ゴンドラ、ロープウェイと乗り継ぎ、1520分に栂池ヒュッテに到着しました。
18002000 一階レストランにて交流会が始まりました。
三河野歩路会の会長さんと高志山の会の会長さんの挨拶の後,K前会長さんの乾杯で宴会が始まり、とても和やかでした。明日からの合流した班編成でテーブルに座り、お互いに交流を深めました。
Oさんのハーモニカ伴奏で全員「夏の思い出」を歌い楽しく団欒のあと、お開きになりました。

栂池ヒュッテ 三河野歩路会の人達との合同交流会

2日目  8月22日()  快晴 
朝起きると2階の展望部屋からは白馬岳を中心に大パノラマが広がっていました。
630分に朝食。 730分には栂池ヒュッテの前広場にて三河野歩路会のNさんによる入念なストレッチが行われ、737分に全員にて集合写真を撮ってから交流登山の乗鞍岳に向かって出発した。 

          
                    高志山の会と三河野歩路会の人達との集合写真

栂池ビジターセンター近くの登山道からは1班〜4班の順に出発した。
出発早々に班長さんから「具合が悪くなったら遠慮せずに申し出てください」との言葉があり心強く感じた。

クマザサの中を登山道は続いておりダケカンバも目立っていた。
810分には小休憩。 少し急な岩場の斜面を登りきると傾斜は緩くなり銀冷水に着いた。この清流の湧水場での水は大変おいしかった。
この辺りからハイマツが多くなってきた。
859分には天狗原(2,180m)に到着した。 
ここからは少しガスがかかってきた。
天狗原は湿原地帯で、ワタスゲ、モウセンゴケ等が見られた。そして木道となっており、歩きやすかった。
935分に5分間の小休憩。2班の班長さんが、持参のハーモニカを吹かれ静かな時間が流れた。
天狗原を過ぎてからはゴロゴロとした岩石の急斜面となっていたが、この辺りからたくさんの高山植物を見ることが出来た。同じ班の女性から花の名前をいろいろと聞きました。

天狗原にて ミヤマアキノオキリンソウ 岩場にて休憩
ミヤマシャジン オニシオガマ アオノツガザクラ

たとえば、ミヤマアキノキリンソウ、ヤナギラン、ミヤマシャジン、シモツケソウ、ヤチトリカブト、オニシオガマ、アオノツガザクラ等々、 皆様よくご存知なのには驚いた。 
しかし、あの赤い可憐なシモツケソウからアスピリンができるとは意外でした。
道はゴロゴロとした岩石の急斜面が続いた。この辺りは少しきつかった。途中で雪渓を横切ったが、滑らない様に慎重に歩いた。 巨石の急斜面を過ぎるとハイマツだけのゆるやかな岩場となった。
登山道の両側には緑色のロープが張られており頂上の方まで続いていた。
1042分には白馬乗鞍岳(2,436m)に到着した。

雪渓を歩く 乗鞍岳頂上 遠方は白馬大池

頂上部分は平坦なハイマツ帯で近くに大きなケルンがあった。ここで班ごとに写真撮影をした。
Oさんのハーモニカの音が澄み渡っていた。
25分間の休憩の後、白馬乗鞍岳を出発した。
遠くには雪倉岳をはっきりと望むことが出来た。 ハイマツ帯を下っていくと青々と水を湛えた白馬大池が見えてきた。遠くには赤い屋根の白馬大池山荘も見えている。
1145分に白馬大池(2,379m)に到着。 ここでお昼になった。 
白馬大池山荘の前はキャンプ地でもあるらしく黄色のテントが眩しかった。栂池ヒュッテから持参のおにぎり弁当を食べているとアサヒマダラという蝶が舞ってきた。

白馬大池にて アサヒマダラ(蝶) チングルマ(種)

花畑ではヒオウギアヤメと黄色の花が少し咲いていたが、この辺では7月下旬にチングルマが咲くとの事で既に綿毛の付いた種になっていた。
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50分には白馬大池を出発した。  やがて雪渓を横切ったあたりでは薄黄色の花が群生しておりイワカガミも見られた。  ここで小休憩をし、ゴロゴロとした岩石の急斜面を滑らないように下りていくと、1440分には天狗原に到着した。

交流会での手品や踊り

近くの祠まで少し登るが空にガスがかかっており遠くの山は見えなかった。1512分に天狗原を出発し、登山口には16時に到着した。1617分に最後の1班が到着。 これで全員が無事到着となり大歓声が上がっていました。
登山口の広場では三河野歩路会のNさんによる入念なストレッチが行われた。
18時より夕食で夕食時も班ごとに着席し、食後にはOさんの手品等を楽しみました。二次会は大部屋で「龍馬踊り」で交流を深めました。

 

3日目  8月23日(月)  晴れのち曇り
今朝も雲一つない天気で、白馬連山がすっきりと見えている。
6時半に朝食。今朝は驚いたことに洋食で、小さなパンが2個とサラダやベーコン・玉子焼きなど。朝からパンとコーヒーではどうもちからがでないなあ。
730分に玄関前に班毎に集まり、栂池自然園の散策に出発した。一昨日に頂いたA4版2枚の写真集に、今、自然園付近に咲いている花々66種が載っており、その写真集にチェックしながら歩くのだが、その種類の多さにビックリ!トリカブト、ゴマナ、センキュウ、サラシナショウマ、オニシモツケ、タテヤマアザミ、ミヤマキンポウゲ、オニシオガマ、カラマツソウ、コバイケイソウ、タテヤマリンドウ、ヒオウギアヤメ、ワタスゲ、ニッコウキスゲ、クルマユリ・・等

サラシナショウマ オニシモツケ クルマユリ

散策路は水平なダブルの木道で、すれ違えるようになっていた。池ではシオカラトンボが卵を産み付けており、また 別の池では大きなイワナ?が数匹ゆったりと泳いでいた。
915分には小展望台に到着した。
この辺りから起伏が出てきて道は一本になり、すれ違いにどちらかが待つことになる。ある木道ではオコジョが出たと言っていた。

小川の橋を渡ると、風穴があって
5度の冷風が吹き出ていてその底部には、まだ雪が残っていた。
イワナシの実を食べてみた。初恋の味だと聞いたが苦かった。
道はだんだん傾斜が強くなり、10時には展望台に到着した。ここから見えるはずの白馬大雪渓はガスのため見えなかった。
自然園は周遊出来るのだが、この先は工事中で通行禁止のため。展望台より元の道を引き返すことになった。

栂池ヒュッテで昼食が予約してあり、少し遅れ気味なので急ぎ足で降りた。
それにしても何と観光客の多いことか、一本道でのすれ違いが大変だった。
1015分には栂池ヒュッテに到着し、ここで昼食会・お別れ会が始まった。
両会の担当者より挨拶があり、続いて両会長の挨拶があった。「今後とも長く継続し、そして気楽に交流をして行おう!」と締められた。
昼食はザルソバと混ぜご飯にフルーツがついた。

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30分 三河野歩路会の皆さんとはこれでお別れだ。 玄関前に両方の会員が並び、一人ずつ握手をした。
我々は栂池ヒュッテを出発してから、ロープウェイとゴンドラを乗り継いで栂池高原駅に到着。
標高は
831mだがここまで降りてくると、もう暑い。バスに荷物を載せ、「栂の湯」にて入浴となった。
料金700円のところ、小人と65歳以上でリフト利用者は400円とのこと。 わが高志山の会は入浴した者全員を65歳以上と認めてくれましたので、その恩恵に与かっちゃった。・・。
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25分にバスに乗り帰路に向かった。バスの中では一人ずつ交流登山の感想を述べた。よい天気に恵まれ、白馬乗鞍岳や白馬大池の景色がすばらしかったこと。 多くの花が見られたこと。楽しい交流が出来て有意義だったことなど、色々感想が述べられた。
1630分に滑川ICにて5名下車。17時には新富バスセンターに到着。解散となった。

こうして23日の三河野歩路会との第10回記念交流登山が無事に終わり、今回の交流会の実施にあたり担当のOさんにはたいへんにお世話になりました、有難うございました。

第10回記念(三河野歩路会との)交流登山