南八ヶ岳
硫黄岳・横岳・赤岳
(2760m) (2829m) (2899m)
年月日 令和3年7月24日(土)〜25日(日)
所在地 長野県茅野市
参加者 21名
記録者 2名(H・K、K・H)
宿泊山行 <1日目> 7月24日(土) 曇り時々晴れ 新富観光BC = 唐沢鉱泉・桜平分岐〜桜平ゲート〜夏沢鉱泉〜オーレン小屋〜夏沢峠〜 硫黄岳〜硫黄岳山荘 山梨県と長野県にまたがる国定公園の八ヶ岳は、日本の屋根とも言われ個性的な山々が連なっている。 今回は、南北八ヶ岳の境とされる夏沢峠から爆裂火口の硫黄岳、花の稜線である横岳、 日本百名山の主峰赤岳へと岩稜帯を渡り歩く一泊二日の山旅。 雄大で神秘的な山の魅力満載の夏の南八ヶ岳。 岩場やクサリ場が連続し、険しいルートのところもあるが、多くの高山植物の可憐な花に出会えるのも 楽しみ。 5:05 新富観光バスターミナル 出発 東の雲の間から朝日が昇る中、GSLによる受付、体温・健康チェックの後、大型バスは出発。 GCLより、配車変更のプリントをもらい、トイレ休憩、タクシー乗車場所等 今回の宿泊山行についての説明を受ける。 「てんくら八ヶ岳」(※)もAへと変わり、大きな雨の心配も無さそう。 Oさんからのおいしいお餅等の差し入れ(おしぼり付き!)もあり、 みなさんの会話も、過去の雨の宿泊山行で大変だった思い出話が出てくる程、気分も盛り上がってきた。 ※「てんくら」・・・「てんきとくらす:天気と生活の情報サイト」 https://tenkura.n-kishou.co.jp/tk/ 予想される気象条件から登山指数(A〜C)を掲載。 5:20 神通川第二ダム駐車場に立ち寄り、Oさんの見送りで再出発 6:10 道の駅スカイドーム神岡 トイレ休憩、1名無事合流 再びOさんに見送られて出発。 朝早かったからか前日の東京オリンピック開会式を観ていたせいか、みなさん静かに仮眠をとる。 8:22 緑池パーキング トイレ休憩、出発 GCLから、帰りに立ち寄るお風呂道具等バスに置いていく物と登山靴等、 スムーズに行動できるよう車内で準備しておくよう話があった。 諏訪湖が見えてくると、憧れの八ヶ岳は近い!と心が躍る。 9:15 茅野駅到着 タクシー分乗 蓼科や八ヶ岳の玄関口だけあって、なかなかおしゃれな駅だった。ここで6名がタクシーに乗り換え。
桜平まで凹凸のある細い砂利道を約7キロ。 高度を上げながら進むが、対向車とのすれ違いにはハラハラ・・・。 しかし緑も多くなり、だんだん山が近づいてきているのを感じる。 9:55 桜平中駐車場 出発 駐車場は満車、路上駐車も多く見られる。装備を確認し、ラジオ体操をして 体の目覚めを促す。 いよいよ待ちに待った南八ヶ岳へと足を踏み入れる。 10:10 桜平ゲート 通過 標高1890m、ゲートの横を通り抜け 林道を下っていく。 シラナギ沢を越えてしばらく登る。 雲があって少し風もそよいでいるので、みんなの足取りは軽い。会話も弾む。 10:42 夏沢鉱泉到着、 トイレ休憩 日本中、暑い! すでに標高2046mとはいえ、ここもかなり暑く、 各自適宜行動食と水分補給を行う。 10:56 夏沢鉱泉 出発 小屋の横からいよいよ登山道に入る。しばらく川の横を歩く。涼やかな水の音が心地よい。 ジブリのアニメ映画に出てくるような太古からの苔むす樹林帯が始まり、 マイナスイオンいっぱいの空気を深く吸い込むと心も体も癒やされる。 前日までの雨で苔は一層生き生きと輝き、静寂な森に鳥のさえずりが響き渡る。 11:45 オーレン小屋到着、 休憩 八ヶ岳の真ん中、標高2330mにあるオーレン小屋で、各自昼食をとり、これからの行程に備える。 「ほっ」とする薪ストーブがあり、檜展望風呂で人気の山小屋、一度は泊まってみたいなと思った。 12:21 オーレン小屋 出発 緩やかな樹林帯を進んでいく。左右にずーっと続くシラビソの新芽の若草色が鮮やかで美しい。 倒木も一面びっしりとモフモフした苔に覆われ、見渡す限りの緑のグラデーションに心を奪われる。 八ヶ岳の山々の優しさを改めて感じる。
標高2450m。雲の流れが早く感じ、ガスでこれから進む硫黄岳方面が 見え隠れする。 苦労して登るその先には、多くの喜びや達成感があるのではないかと 期待に胸が高まる。 13:06 夏沢峠 出発 しばらく樹林帯を進み、急坂を過ぎるといよいよ高山帯となり、 硫黄岳への登山道が見渡せるようになり、 さっきまでのゆったりしていた気持ちの甘さを後悔? ザックのベルトを引き締め直し、ガシガシ歩こうと気持ちを引き締める。 しかし、木の陰もなく浮き石に足を取られそうになる岩稜帯を ジグザグに進んでいくうち、だんだんと体力が奪われていく。 班ごとに時々小休憩を入れながら大きなケルンを目当てに、少しずつ登っていく。 14:27 硫黄岳 到着 標高2760m、かなり広い山頂。でも、ガスでせっかくの爆裂火口も周囲の山々も見えない。 雲の様子が怪しくなり、ポツポツ降り始めの予感がする。 急いで記念写真を撮り、今晩お世話になる硫黄岳山荘へ向かう。 15:00 硫黄岳山荘 到着 GCLより明日の山行の注意と赤岳アタックの際、デポする荷物の分別等の話がある。 コロナ対策で、二段に改装された大部屋に入る。 早朝、富山を出発してから約10時間。 車から降りて、一歩一歩自分の足で登り、今は南八ヶ岳の硫黄岳山荘という まったく別の場所に居るんだと思うと、なぜか不思議な気持ちになった。 小雨が上がったので小屋の近くまで火口を見に行く人(ガスで残念??)、 15分500円のお湯のシャワーをいただく人、 談話室で泡のシャワー(?!)をいただく人等、思い思いに自由時間を過ごす。 17:10 夕食 テレビでオリンピックの日本勢の活躍を観ながら、温かいトマトチキンスープの夕食。 8時消灯。疲れているけれどなかなか寝付けない。 明日のお花畑の尾根歩きに期待していて、ガレた道にハシゴにクサリ場という 厳しく緊張の山行が始まることになろうとは、その時はそこまで思っていなかった。 <2日目> 7月25日(日)曇り時々晴れ 硫黄岳山荘〜横岳奥の院〜赤岳展望荘〜赤岳〜地蔵尾根〜行者小屋〜美濃戸山荘〜 美濃戸口〜新富観光BC 5:52 硫黄岳山荘 出発 山荘の経営者の方には申し訳ないのですが、人数制限も有り広々と快適に1泊を過ごす事が出来ました。 昨夜降った雨も上がり、うっすらと日が射して来ましが周りはまだ霧の中。 体操・クッシン等を行い身体を暖めて、出発。 6:22 台座の頭 到着
6:50 横岳(奥の院)標高2829m 到着 7:27 横岳(三叉峰) 到着 赤岳に向かう途中、3つ素晴らしい出会いが有りました。 霧がだんだんと晴れて来て太陽が顔を出し始めた時です。 太陽の反対側にブロッケン現象が現れ、自分の影の回りに虹の輪が出き、 みんな自分の影に夢中で手を振りました。
しばらく登りが続き 皆さんの口数が少なくなって来た時、目の前に突然富士山が現れ、 いっきにテンションが上がり、右側に赤岳、左側に霞む富士山。 シャッターチャンスと言わんばかりに皆さん写真を撮りまくりました。 さらに、しばらく登ると右斜面、左斜面両側ともコマクサの淡いピンク一面のお花畑と出会いました。 ピンクと言うよりも白に近いような気がします。 3つの素晴らしい出会いのおかげで余り疲れる事なく、無事、赤岳展望荘に到着しました。 8:54 赤岳展望荘 到着 9:20 赤岳展望荘に荷物を置き、赤岳山頂を目指して出発
9:55 赤岳山頂 到着 10:34 赤岳山頂は狭く集合写真は撮る事が出来ず、個人で写真を撮り終わった人から 赤岳展望荘まで下山しました。 10:57 赤岳展望荘 到着 11:42 予定では行者小屋での昼食でしたが、予定の時間より遅れているので 赤岳展望荘で昼食を取り、下山。 11:43 地蔵の頭 到着 12:44 行者小屋 到着 集合写真を撮る。 「バックに赤岳を」と学生さんに無理なお願いを頼み、 快く引き受けて頂く。有り難うございました。 13:15 休憩後、美濃戸山荘に向かって下山開始 行者小屋を出発して約2時間30分。 道のりは長く、また少し道にも迷いましたが、途中休憩を取りながら美濃戸山荘まで下山しました。 15:46 美濃戸山荘 到着 おひとり、疲れがでたのか、帰りの時間も有り、美濃戸山荘の方に相談したところ、 御厚意により、美濃戸口まで山荘の車を出していただけることになりました。 他の方々は無事下山しました。 17:00 美濃戸口(八ヶ岳山荘)到着 バス乗車 17:15〜17:50 もみの湯で入浴 ゆっくり入浴とはいきませんでしたが、汗を流し、さっぱりしました。 18:20 諏訪サービスエリア 到着 各自、夕食 22:10 新富観光バスターミナル到着 解散 いくつかのハプニング、時間の大幅な遅れなどありましたが、 役員の方々及び新富観光の方々には適切に対処いただき、誠にありがとうございました。 2年ぶりの山小屋での1泊、また天気にも恵まれ、参加された皆様もテンションが上がったかと 思います。 赤肌でどっしりと構えた赤岳、さらに美しいブロッケン現象、霞む富士山、 一面に咲くコマクサとの出会いも有り、心に残る山行だったと思います。 こんな出会いがこれから先、数多く有る事を願い、感謝の気持ちとさせていただきます。 |