黒部五郎岳
  (2839.6m)

年月日 平成24年8月4日(土)〜8月7日(火)
天  候 晴れ後曇り、時々雨
ル− ト 
 8月4日 新富観光→折立→三角点→太郎平小屋(泊)
 8月5日 太郎平小屋→北ノ又岳→黒部五郎岳→黒部五郎小舎(泊)
 8月6日 黒部五郎小舎→三俣蓮華岳→双六岳→弓折岳→
       鏡平山荘(泊)

 8月7日 鏡平山荘→新穂高温泉→新富観光
参加者 28名



1日目  8月4日(土) 晴れ  
   折立→太郎平小屋
6:50 新富観光の駐車場が工事のため、車の収容台数が少ないので、GSLのTさんが事前に相乗りの計画を組んで頂き、各々相乗りして今日の参加者28名が集まった。
6:55 バスに全員乗り込みO会長の見送りを受けて折立に向かって出発した。天気は晴れており、これから登る黒部五郎岳、三俣蓮華岳、双六岳、鏡平の3泊4日の縦走に心もワクワク、車内でGCLのIさんより挨拶があり、やがて車は有峰林道を通って折立に向かった。
8:00 バスは有峰湖の北側を通ってブナ等の樹木に囲まれた折立に到着した。 駐車場には既に車が満杯の状態で道路わきにも止まっていた。ここは標高1340mでさすがにひんやりとした涼しさを感じた。登山の身支度をして、準備体操のあと、830には3班編成で休憩所右奥の登山口から歩き始めた。最初から急登が続き汗をかき、熱くなったので 910には5分間の休憩タイムをとり、体温 調整や水分補給を行って元気に登り始めた。
標高が1600m位まで登った頃には右手に木立の間から北ノ又岳が見えてきた。
ここから見た北ノ又岳はかなりどっしりとした感じがした。

折立登山口 北ノ又岳 太郎平に向かう木道

10:30 標高1871mの三角点を通過した頃から薬師岳が、更にその奥には立山連峰や剣岳も見え始めた。後ろの北西方向には鍬崎山も雄大な感じに見えた。
あたりは草原が続き、足元ではキンコウカやミヤマリンドウ、ニッコウキスゲなどが咲いており、チングルマは既に羽毛状になっていた。
10:45 登山道は石がきちんと詰めて整備してあるので歩きやすかった。 草原の途中にはベンチもありここで昼食のために30分の休憩となった。
12:50 昼食のあと、標高2100mの休憩ベンチにたどり着いた時に、な!なんとO会長が担いで来たスイカ割りが始まった。
O会長は今回の参加にはなっていないが、出発地の新富観光で我々を見送った後、単独で皆をびっくりさせようと思い、大きなスイカを担いで登って来たようだ。
 そう言えば草原の斜面を登っていた時にボッカのような格好で追い越して来た人を見て、Oさんではないかと気付いた人も居たが、 うまく変装していて誰も気付かなかった。保冷ケースに入れて運んできて頂いたスイカは冷たく、本当に美味しかった。
13:05 此処は標高2100mで太郎小屋までは標高差200m位の登り。 スイカを頂いてみんな元気を取り戻し登り始めた。草原の登山道は木道になり、薬師岳もますます近くに見えてきた。

キンコウカの群生 スイカ割り 太郎平小屋が見えた

14:10 太郎平小屋に到着した。 折立からは休憩を入れて5時間40分・・まずまず順調に太郎平小屋に到着できた。夕食は17時なのでその間、何度も小屋前に出て山峰に見とれていた。太郎平小屋から薬師岳の右奥には双耳峰の水晶岳が先ず目に付いた。 その右には鷲羽岳が更に右には三俣蓮華岳、黒部五郎岳の峰々が見えた。日が暮れだした頃には有峰湖当りに沈む太陽が赤く輝いていた。

2日目  8月5日() 晴れのち曇り
   北ノ又岳→黒部五郎岳→黒部五郎小舎

5:00 起床した。 今日は黒部五郎岳に登り黒部五郎小屋までのコース。外は快晴に晴れ渡って気持のよい山歩きになりそうだ。5時に朝食を取り、準備をしてから水晶岳をバックに記念写真を撮った後  540分太郎平小屋を出発した。丁度薬師岳方面からは朝日が登り、我々を見送ってくれるように感じた。
6:15 なだらかな太郎山の頂上で最初の休憩となった。 羽毛状になったチングルマが朝露に濡れて輝いていた。 親子連れの雷鳥5〜6羽がはえ松の間で戯れていた。
8:05 太郎山から緩やかな登りを登ると神岡新道からの分岐点に到着した。 この当りは標高2500mで直ぐ目の前が北ノ又岳の頂上になる。
8:15 北ノ又岳頂上に着いた。頂上はなだらかな砂礫の山頂で北ノ又岳(上ノ岳)と書いた標識があった此処から見える薬師岳は雄大に見えた。 ここで10分位休憩をしたあと赤木岳に向かった。
10:00 中俣乗越に着いた。まだ残雪が残っており。ここで昼食となった。   昼食時間には少し早いかと思ったが、太郎平小屋で買った押し寿司の弁当は大変に美味しく、全部残さずに食べた。

太郎平小屋前にて 雷鳥の親子 北ノ又岳から見た薬師岳

10:30 昼食を済ませて、いよいよ黒部五郎岳に向かって歩き始めた。此処からは約400mの標高差を登る急登になり、ゴロ石も増えてきたので、ゆっくりゆっくりと登った。  雲の平が大平原のように見えて素晴らしかった。  岩の間からはヨツバシオガマやミヤマキンポウゲ、イワギキョウなどの花が可憐に咲いていた。
12:20 黒部五郎岳の肩に到着した。頂上は直ぐ目の前なので、ここでリックを降ろして頂上に向かった
12:40 ゴロゴロとした岩間を登りきると黒部五郎岳頂上に着いた。空は少し曇ってきたが、雲の平は陽が射して黄緑色に明るく輝いて見えた。記念写真などを撮ってからリックの置いてある肩に降りた。 此処からは氷河遺跡のカールを通る急登コースをジグザグに降りた。あたりはアオノツガザクラ、ミヤマダイコンソウ、イワイチョウなどの高山植物が沢山咲いている花畑だが、周りの景色にとらわれると危険な個所なので、足元をしっかりと見て、注意しながら降りた。

ゴロ石の登山道 黒部五郎岳頂上にて 氷河遺跡のカール

13:40 急坂を下りた所の沢に到着して、ここでコーヒータイムとなった。 目の前は360度険しい岩壁が聳え、アオノツガザクラ、ミヤマダイコンソウ、イワイチョウなどの高山植物の中にゴロゴロとした大きな岩が積み重なって、あたかも大自然の中に作られたオブジェ(石の前衛芸術)のように感じた。 沢では透き通るような雪解け水が流れており、沢水を沸かしてコーヒーを入れた。   目の前の 岩壁を見ながら飲むコーヒー、自然の中に溶け込む感じがして、これぞ「至福の時」と言うのだろうか。
14:00 何時までも居たいところだが、今日の宿泊地の黒部五郎小舎に向かった。
15:20 黒部五郎小舎はコバイケイソウの咲く草原の中にあった。リックを部屋に置いて早速小舎前のベンチで宴会が始まった。 天候にも恵まれて、元気に登ってきた満足感で宴会も大変に盛り上がった
17:00 夕食をすませて、明日の三俣蓮華岳→双六岳→鏡平の予定に備えて早めに寝床についた。

石のオブジェ 黒部五郎小舎 小舎前での宴会

3日目   8月6日(月) 雨後一時曇
   黒部五郎小舎 → 鏡平山荘
 
 夜中激しい雷雨が朝まで続く。 今日の予定が心配だ。

4:30 朝食

6:30 出発(雨が小降りになったので、様子をみながら出発した)

すぐに雨も止み、ゴロゴロ石の急坂道を黒部五郎岳を後ろに見
ながらひたすら登る。
7:10 休憩(雨具を脱ぐ)

森林限界を抜け天候も回復し、薬師岳を見ながら快調に進む。

8:00 休憩(巻道分岐点) 
遠望がきき絶景。
左方に鷲羽岳、水晶岳、雲ノ平を見ながら花の岩道を進む。
ハクサンイチゲやコバイケイソウの大群落は見事だった。岩の斜面にはアサノツガザクラやクルマユリも咲いていた。 
8:55 三俣蓮華岳(2841m)山頂に到着した。 砂礫の中には3等三角点の標識があった。

360
°展望良好。笠ヶ岳、槍ヶ岳等全て見える。山頂にて全員で記念写真。歩き出したらガスがかかってきたが、休憩をはさみながら双六岳を目指す。
11:00 双六岳山頂到着(2860m)昼食、ガスがかかり展望なし。
岩場の急坂を下りる。風がなく暑い。
しかし徐々にガスが少なくなり展望もきき出した。

三俣蓮華岳への稜線 三俣蓮華岳頂上 双六岳頂上


12:40 双六小屋着 風があって涼しかったが、休憩中雨が降り出したので小屋に逃げ込む。
花見平を通り、花を楽しみながら小雨の中を進む。
14:50 休憩(弓折乗越) ジグザグの急坂を下る。
15:50 鏡平山荘到着 今日は花街道登山。雨が降ったり止んだり忙しい日であった。夕食中突然雲がとれ、夕焼けに染まる槍ヶ岳の全景がとてもすばらしく。まるで舞台の幕が開いたようだった。

双六小屋 鏡平山荘に到着する 山荘で見た一瞬の槍ヶ岳

4日目   8月7日(火) 晴一時曇   
   鏡平山荘 → 新穂高温泉

5:30 朝食

朝飯前に鏡池に行くと槍ヶ岳が逆さに写り大変美しかった。

6:40 出発
 鏡池を通り(鏡池で各班別に記念写真)穂高連峰を見ながら快調に下る。
天気が良い。

鏡池に写る槍ヶ岳 鏡平山荘 鏡池と穂高連峰
 
小池新道を下る 下りの途中で見た穂高連峰 林道に到着した

8:30 休憩 谷川の水が冷たく気持ちがよい。天気が良く暑くなる。此処からは登りの登山者も増えてきた。
9:35 林道に着き、9:55 わさび平小屋着
わさび平では冷えたビールやジュース、トマトも売っていた。
11:55 新穂高温泉着
 今回の山行は花がとても多くきれいで、又各所に名山が見え、歩いていても気分の良い楽しい思い出になりました。

役員の方々には大変気を遣っていただき、又ご苦労に感謝いたします。