雨 飾 山
 (1963m)

年月日 平成22年6月26日(土)〜27日(日)
天  候 雨のち曇り
ル− ト  6月26日  新富観光→魚津IC→雨飾山荘
        6月27日  雨飾山荘⇔中の池⇔笹平⇔雨飾山
               →雨飾山荘→魚津IC→新富観光

参加者 24名



6月26日(土) 小雨
11時40分 新富観光バスセンターを出発。魚津I.Cにて2名乗車し14時00分に雨飾山荘に着いた。
14時15分〜16時15分 S技術委員長よりテーマ「中高年登山のための基本(再確認も含めて)」に
ついての講習を受ける。

16時20分 入浴。
18時00分 夕食。食堂はとても清潔感があり料理の内容も充実していた。 さらにOさんから、いつもながらの山菜料理の差し入れもあり,おいしく頂きました。
食事のあとはM氏のギター演奏と歌に全員うっとり。最後は全員輪になって歌って大盛況でお開きに
なった。
20時00分 明日の早起きに備え早めに就寝に付いた。雨音に明日の天気が心配だ!

6月27日(日) 雨
4時30分起床。夜中から朝方にかけて荒れ狂ってきた激しい雨音にそっと窓際に目を向ける。今にも泣き出しそうな空模様であった。

5時30分朝食。各自すぐに出発できる態勢で朝食をとる。山荘前広場で準備体操。Sリーダーから現時点(今の天候)では頂上までは無理かも、今後の状況により登れるところまで登ろう・・・と説明を受けた。
全員雨具を着用して
6時00分登山開始をした。
登山道は山荘「都忘れの湯」のすぐ横にあった。 登山口を登り始めと同時に雨が降り出した。
登山口の「千代の泉」も昨夜の豪雨で褐色になっていた。 梶山薬師のお堂通過し、岩と石畳の山道を過ぎると、これより先は急登が続くので、足元に注意しながら進んだ
雨は一向に止むことを知らない。必要なものしか背負っていないザックが、とても重く感じた。

6時30分1回目の休憩。しっかりと体温調節と水分補給。リーダーの気遣いでこれより30分間隔でコンスタントに休憩を取った。この時期特有の蒸し暑さ、降りしきる雨、雨、雨・・・。
ヒトリシズカの花のごとく全員黙々と前進
した
7時05分難所のぞき(看板)に着いた。 雨も止み、雨具を外す。 にじみ出た汗を拭いながら深呼吸一つ二つ。
澄んだ大気に流れるにおい。空気が際立って清々しい。晴れた日はこのあたりから眺望が開け、正面を二分する神難所沢の源頭に雨飾山が見えるそうだが、今日はガスって見えなかった。
しばらくポピュラーな山歩きが続いた。 標高が上がるにつれ、スギ林が消えてブナの緑がまばゆくなってくる。
8時25分
いっぷく処(1300m)に着いた。 蒸し暑く、風も通さぬ樹林帯。さらに急登が続き疲れを感じる。
ウグイスの快い鳴き声に励まされながら一歩一歩進む。

9時15分4mほどのアルミの梯子を緊張しながら登ると、千丈ヶ原国有林の標識が目に留まる。
後方から会話が聞こえる。「中の池は、まだどのくらいかかんがけ」
「もうすぐだと思うよ」
9時30分
中の池に着く。緑にすっぽりと包まれた山麓。深田久弥が百名山に選んだだけの素晴らしい絶景・・・景観に感動した。
モリアオガエルの泡状の卵塊が周りの木に沢山ぶら下がっている。その直下に池を囲むように真っ白な水芭蕉の群生。「綺麗!」の声がいつまでも脳裏に残る自然の造形美であった。
9時40分中の池を出発。このペースで頂上まで登ろう・・・の一声。
決行に踏み切ってくださったリーダーの方々に感謝。

ハクサンフウロ シラネアオイ 雨飾山頂上

長い道のりであったが、優しくけなげに咲くシラネアオイ、さらにハクサンフウロ、ショウジョウバカマ、マイズルソウ、キヌガサソウ、カタクリ等・・・の赤、ピンク、黄、紫、色とりどりの花たちが私たちの目を楽しませてくれた。
10時40分
梶山分岐を通過。しばらく歩くと、一面に笹の絨毯を敷き詰めたような笹平に出る。「あっー、雨飾山がみえるよー!」の声。ガスで覆われた前方にうっすらと山容が見えた。
10時50分全員その場にザックを置き、頂上を目指した。 頂上直下の花道にはシラネアオイ、カタクリの群生が咲き競う。また、ニホンタンポポがあちらこちらに生息している。
11時10分
頂上 着(1963m)。「やったー! バンザーイ!」
降りしきる雨、雨、雨飾山。雨も疲れも何処へ・・・。二等三角点の標柱確認。
双耳峰の北峰に風化した五体の石仏が、北を向いて祭られている。北アルプス、上信越の山々が雲の間から見え隠れしていた。
11時20分下山開始。
11時40分
笹平で昼食。時間に余裕があれば、ワイワイガヤガヤと、おしゃべりしながらの楽しい食事であったはず。 雨がポツリポツリ落ちてきた。
12時00分笹平を出発。13時00分
中の池 通過。 13時55分
いっぷく処 に到着。
全員、大腿四頭筋、ふくらはぎの筋肉をほぐす。 これより先、昨日の講習で学んだことを基にスピードを抑え慎重に下る。 雨も止み雨具を外す。遥か前方の景色が水墨画のごとく鮮やかで美しい。 H氏より果物の差し入れでホッと
したのか、皆笑顔が戻る。わいわい話し声が響きわたる。
14時55分
難所のぞき標識 通過。最後の急下降、膝が少々笑っている。 カワセミの合唱、川のせせらぎの音、なんとなく登山口に近づいてきた様子。
15時25分
登山口に到着した。
今回登頂を見送った皆さんも笑顔で出迎えてくれた。
「登り5時間20分、下り3時間30分」の長丁場。源泉掛け流しの温泉で身も心もリフレッシュ、全員さっぱりして帰路のバスに乗った。
16時15分
雨飾山荘出発。途中、魚津ICで2人下車。18時10分新富観光バスセンター到着、解散となった。
皆さん、おつかれさまでした。


           雨、雨、雨に降られた雨飾山! 緑と花に包まれた雨飾山

長時間の雨具着用の山行であったが、なぜかそれほどに疲れを伴わない。「普段にも増して満足な山登り」それは緑や花が美しいだけでは味わえない、自然が持つ奥深さであるように感じた。
森の緑は大気を浄化するけれど、人の心も浄化する不思議な力を持っているのだろうか。
ともに汗を流したステキな皆様のおかげですね! 楽しかった一日に感謝します。